こどもの頃は海の近くにある街で活気強く育ち、
大人になった今は山中の田舎でゆるりと暮らしています。
季節の巡りや自然のなかで生きていると出会う
景色 匂い 音 感覚 感情
それらに出会う時、
私の中でいつもストーリーが生まれます。
一本の柿の木が
春に芽吹き、夏に実り、秋に完熟し、冬に枯れる。
それは当たり前のことだけど、
そこにいのちのストーリーがあります。
こどもが何気なく足元に見つけたちいさな枝の欠片
その枝は鳥が羽ばたいているようなかたちをしていて、
そこからとりさんのおはなしが生まれることも。
私にとって絵を描くことは、
そんなストーリーを伝えるためのものです。
当たり前に過ぎ去っていく毎日の中で、
ふと、気づいた何気ないことは心を潤わせてくれます。
そんな喜びを表現し、
絵を通して伝えることができたらいいな、と思います。